マキノで働く人たち

篠崎優YU SHINOZAKI

株式会社牧野フライス製作所
EDM R&D本部 技術部 NC装置課 ワイヤ放電チーム

ご担当されているワイヤ放電加工というのは、どんなものでしょう?

金属加工の手法にはいくつかの種類がありますが、工具を材料に当てて物理的に削っていくマシニングセンタや、レーザ光を材料に照射して加工するレーザ加工はなんとなくご存知かもしれません。
ワイヤ放電加工も金属加工の一種ですが、レーザ加工が光の熱を利用するのに対し、ワイヤ放電加工は電気の熱を利用する点で異なります。上下にワイヤを通し、ワイヤとワーク(加工するもの)の間に放電して、放電エネルギーで切断します。非常に硬い金属を加工できるので、耐久性に優れた金型を作る時などには不可欠の技術です。

具体的に、どのようなことをされているのですか?

操作系のソフトウエアの開発をしています。お客様ごとに多種多様なご要望があり、その必要な動きを行うプログラムを組むのが主な仕事です。納入先のオペレーターが操作する画面上に、「このボタンを押したら、この動きをしてください」といったコマンドを作っていくイメージですね。
工作機械は仕様が多く、お客様のオーダーも非常に細分化されています。個々のニーズに合わせて機械をカスタマイズしていくわけですが、最適なマッチングを導き出すのには経験値がものを言います。ユーザーは簡単に操作できるものを希望しますが、それに応えるにはとても複雑で根気のいる作業が必要になります。

機械を操作するためのソフトウェアを開発されているんですね。

はい。汎用的で高機能な機械をつくるにはソフトの経験が不可欠です。機械メーカーを志望する者は設計や製造がやりたくて集まってきています。メカは好きだけどソフトには明るくないという人も多い。私も大学時代はコーディングする機会が少なかったので苦戦していますね(笑)。最新の知識を勉強しながら進んでいくことが多いです。自分で書いたコードは実機でテストするので、狙い通り動いた時の喜びは大きいです。

ソフトにはあまり明るくなかったということですが、失敗などもありましたか?

はい。私が担当した機能のプログラムミスが原因で、ソフトをリリースし直すことになってしまったことがありました。テストでの想定が不足していたため、きちんと機械が動かないバグを生んでしまいました。幸い、工場で機械を作ってくれている方が「動きが変だよ」という連絡を下さり、お客様への出荷前に気づくことができました。
ただ、他部署にも大きな迷惑をかけてしまいましたし、世界に配布してしまう寸前だったので、自分の仕事の影響の大きさを身をもって知りました。同時に、マキノの厳密な社内チェック体制にもとても感謝しています。

その経験は、いまの仕事に活きているとお感じになりますか?

はい。ソフトを作る上でどうしてもバグは付きものです。ですが、あらゆるケースを想定して可能性を潰していくことを習慣付けています。まずは自分で基本となるケースの表を作りテストする。そして先輩に相談して、抜けがないかをチェックしてもらっています。
最近ではより重要な仕事も任せてもらえるようになり、ようやくソフトの面白さを感じるようになってきました。

これから、どんな仕事をしていきたいと思っていらっしゃいますか?

大きな目標なのですが、ワイヤ放電加工機の新しい機能を開発して使いやすさを追求したいですね。いま放電加工機は各社が競い合っていて、普通の機能のものでは通用しなくなってきています。生き残るためのキーワードはやはり、"自働化"でしょう。現状でも部分的な自働化はできているのですが、IoTやAIなどと融合させ、それをさらに発展させていく。工作機械の未来像は、そこにあるのだと感じています。
そして、いつか遠くない将来、展示会で自分が開発した製品の説明をしたいですね(笑)。そのためには、実際に自分の手を動かしてモノを作る必要があります。自分のアイデアを具体化した試作品を上司に示し、納得してもらうことが重要だと思っています。

※掲載内容は2019年2月にインタビューしたものです。

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